早期経営改善計画のアクションプランってどう書くの?記入例で解説!

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早期経営改善計画のアクションプランってどう書くの?記入例で解説! 経営計画

早期経営改善計画のアクションプランは、どう書くといいでしょうか?

簡単に言うと、アクションプランには計画を達成するためにどんな行動をするのかということを書いていきます。

ただし、その行動は誰がいつどのように実行するのか?と具体的な行動計画でなければなりません。

本記事では、中小企業庁の記入例から、実際にどのように早期経営改善計画のアクションプランを書いていくのか?ということをお伝えします。

早期経営改善計画を計画どおりにすすめて、企業のなりたい姿に近づけるようにアクションプランを作っていきましょう。

 

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早期経営改善計画のアクションプランの記入例をみよう!

早期経営改善計画のアクションプランの記入例をみよう!

2017年5月末からスタートした「早期経営改善計画策定支援」は、経営改善に前向きな中小企業・小規模事業者に対して、ビジネスモデル俯瞰図、資金実績・計画表、損益計画、アクションプラン等の早期経営改善計画の策定を促すための事業となっております。

【早期経営改善計画書】
・ビジネスモデル俯瞰図
・経営課題の内容と解決に向けた基本指針
・アクションプラン
・損益計画
・資金繰表(実績・計画)
・その他必要とする書類

早期経営改善計画策定支援事業は、認定支援機関(国が認める、税理士などの専門家)の支援を受けて、早期経営改善計画を策定する場合、認定支援機関に対する支払費用の2/3を上限(上限額 25 万円まで)とし、国が補助する事業となっております。

詳しくはこちらの記事をごらんください。

>>早期経営改善計画(ポスコロ)の流れを簡単にわかりやすく紹介します!

早期経営改善計画(ポスコロ)の流れを簡単にわかりやすく紹介します!
2017年5月開始の「早期経営改善計画策定支援」は、通称「ポストコロナ持続的発展計画事業」としてリニューアルされました。想定外の災害に、企業はいかに将来にわたり継続して利益を生み出す体制ができるか、すなわち「企業としての生き残り」が課題です。本記事では、早期経営改善計画の流れが簡単にわかるようにまとめてみました。

 

早期経営計画書の中から、今回はアクションプランを中心にみていきます。

まず、中小企業庁「早期経営改善計画策定支援」のサイトから「策定例:早期経営改善計画(3年計画)」の一部であるアクションプランの記入例をご覧ください。

③アクションプラン

出典:中小企業庁ウェブサイト内「策定例:早期経営改善計画(3年計画)」より
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/download/04/02_souki_3year.pdf

 

アクションプランの記入例では、「経営課題」が挙げられ、つぎにそれぞれの「具体的な取組み内容」が挙げられています。

そのアクションプランの具体的な取組み内容から「誰が(実行担当者)」「いつ(実施時期)」「どんな結果を得られるようにするのか?(計画1期目~)」ということを決めていきます。

早期経営改善計画のアクションプランの記入例をみると、そんなに難しくみえないかもしれませんが、いざ白紙の紙1枚を渡されてもアクションプランをすらすらと書くことはなかなかできません。

アクションプランを1枚にまとめるためには下準備が必要です。

 

アクションプランの下準備①ビジネスモデル俯瞰図を書こう!

アクションプランの下準備①ビジネスモデル俯瞰図を書こう!

早期経営改善計画のアクションプランは、前章でもお伝えしたように、いきなりスラスラと書けるものではなりません。

事前の下準備が必要となります。

中小企業庁「早期経営改善計画策定支援」のサイトを参考に、まずは「ビジネスモデル俯瞰図」を作りましょう!

早期経営改善計画の「ビジネスモデル俯瞰図」とは、事業を俯瞰し、収益の仕組み、商流等を見える化するものです。

そのため、基本情報(具体的な事業内容等)、財務面(決算書等から)、商流(材料の仕入れから最終消費者に至るまでの流れ)や業務プロセス(社内の業務工程ごとの具体的な内容と流れ)等の内部環境、及び対象企業の属する市場、立地、競合先等の外部環境についてなどを書いていきます。

 

①ビジネスモデル俯瞰図

 

出典:中小企業庁ウェブサイト内「策定例:早期経営改善計画(3年計画)」より
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/download/04/02_souki_3year.pdf

 

アクションプランの下準備②経営課題をみつけよう!

アクションプランの下準備②経営課題をみつけよう!

早期経営改善計画の「ビジネスモデル俯瞰図」が完成した後は、改めて事業の流れがどうなっているのか現状把握しましょう。

その上で、「今、何が足りないのか?」「何が事業の成長を妨げているのか?」など、全体像を見ながら現状分析し、経営課題をあげ、課題解決に向けた基本方針を決めていきます。

現状分析は、例えばSWOT分析を活用し、クロスSWOT分析などをして経営課題を洗い出し、課題解決に向けての基本方針を検討するのもよいでしょう。

②経営課題と解決に向けた基本方針

経営課題と解決に向けた基本方針が決まったら、いよいよアクションプランに取り掛かります。

 

下準備OK!早期経営改善計画のアクションプランを作ろう!

下準備OK!早期経営改善計画のアクションプランを作ろう!

早期経営改善計画の「アクションプラン」とは、経営課題の具体的な取組み内容から「誰が(実行担当者)」「いつ(実施時期)」「どんな結果を得られるようにするのか?(計画1期目~)」ということを決めていきます。

③アクションプラン

出典:中小企業庁ウェブサイト内「策定例:早期経営改善計画(3年計画)」より
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/download/04/02_souki_3year.pdf

 

アクションプランを作る際は、検討の着眼点を活用して実行可能性をアップさせるとよいでしょう。

例えば、次の3つのアクションプランを立てたとします。

【アクションプランの取組み内容例】
例①商品売上アップのためPR
例②仕入れ・外注費削減
例③諸費用見直し

順にみていきましょう。

 

例①商品売上アップのためPR

アクションプランの1つ目の例である「商品売上アップのためのPR」を実行していくためには、どの商品の、どのポイントを、どのような対象向けに、どのような方法でPRするのか、などについて、具体的な検討が必要です。

例えば、「有機栽培のプレミアムコーヒー」という商品の、高品質、独自の焙煎方法というポイントを、高品質志向のコーヒー愛好者向けに、試飲イベントやSNSキャンペーンでPRする、といった感じです。

さらに、経営者や現場を熟知している担当者の意見も聴きながら具体的に検討することにより、改善効果、実行可能性を高めることができます。

 

例②仕入れ・外注費削減

アクションプランの2つ目の例である「仕入れ・外注費削減」を実行していくためには、どの商品(外注)について、どのような手段で、どれだけ仕入(外注)を削減するのか、現状分析の問題点を踏まえて、品種・単価や数量のレベルまで踏み込んだ具体的な検討が必要です。

例えば、「レストランの食材」の高価な輸入食材について、国内産で同等の品質の食材に変更したり、地元農家との直接取引したり、メニューの見直しをすることで、総仕入れコスト10%削減をする、といった感じです。

さらに、踏み込んだ内容のアクションプランを検討することで、改善効果・実行可能性を高めることができます。また、改善効果についても説得力のある数値を提示することが可能になります。

 

例③諸費用見直し

アクションプランの3つ目の例である「諸費用見直し」を実行していくためには、現状分析の結果、問題点も踏まえて、どの費目について、どのような方法で、どれだけ削減するのか、具体的な検討が必要です。

例えば、オフィスの電気代について、全オフィスの照明をLEDに変更したり、省エネ型のエアコンや電気機器に更新したり、エネルギー消費をリアルタイムで監視したりすることで、電気代20%削減する、といった感じです。

さらに、担当者が行動できるよう、実行状況が確認できるアクションプランとすることで、改善効果、実行可能性を高めることができます。

このように、経営課題を具体的な行動計画に落とし込むことで、一人一人のするべきことが明確になり、早期経営改善計画の実行可能性が高まります。

 

アクションプランを数値化して損益計画を作成!

アクションプランを数値化して損益計画を作成!

早期経営改善計画の「損益計画」とは、アクションプランの改善効果を数値化し、実現計画を設定するものです。

④損益計画

出典:中小企業庁ウェブサイト内「策定例:早期経営改善計画(3年計画)」より
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/saisei/download/04/02_souki_3year.pdf

 

アクションプランにより損益計画がどう変わっていくかを数値化します。

例えば、上図の売上高のアクションプラン「高齢者の取り込み」と「リピート率UP」を実行した場合、売上はそれぞれのプランで「+1,000~2,000千円」「+3~7%」とアクションプランを立てていました。

そのため、損益計画は計画1年目50,440千円(計画0年目48,000千円)、計画2年目52,400千円、計画3年目53,360千円となっております。

同じように、ほかの科目でもアクションプランに沿った数値にしていきます。

アクションプランから損益計画ができたら、実際にアクションプランを行動し、損益計画がどのように変わっていくかみていきましょう。

アクションプランについては、定期的なモニタリングで、その実行状況を確認することが重要です。計画通り進んでいない場合は、その原因を確認し、対応策を検討し、速やかに実行することが必要です。

損益計画ができたら、資金繰り表も作成しましょう。

資金繰り表は、中小企業庁「早期経営改善計画策定支援」のサイトにある「資金予定表かんたん作成ツール」を活用するとよいでしょう(簡易版と詳細版があります)。

 

⑤資金繰り表(実績・計画)簡易版

 

こちらに資金予定表かんたん作成ツールの使い方を書いた記事がありますので、あわせてごらんください。

 

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まとめ|早期経営改善計画のアクションプランでなりたい姿を目指そう!

まとめ|早期経営改善計画のアクションプランを記入例で解説!

早期経営改善計画のアクションプランには、計画を達成するためにどんな行動をするのかということを書いていきます。

ただし、その行動は誰がいつどのように実行するのか?と具体的な行動計画でなければなりません。

今回、中小企業庁の記入例から、実際にどのように早期経営改善計画のアクションプランを書いていくのか?ということをお伝えしました。

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