キャッシュフロー計算書の直接法と間接法の違い!メリットデメリットも紹介!!

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。

キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書の作り方には「直接法」と「間接法」があります。

そして「直接法」と「間接法」の違いは1つだけです。

本記事では、キャッシュフロー計算書の「直接法」と「間接法」の違いとメリットデメリット、作り方についてご紹介いたします。

キャッシュフロー計算書の「直接法」と「間接法」の違いを知って、経営に役立つキャッシュフロー計算書を作っていきましょう!

 

【書籍紹介】
「3つのポイントでわかりやすい!キャッシュフロー計算書の見方」

30日間無料体験ができる
Kindle Unlimitedの方はいつでも無料
※楽天市場ではお取り扱いしていません。
別途わかりやすい書籍を案内しています。

 

キャッシュフロー計算書とは?

キャッシュフロー計算書とは?

通常、決算書と聞くと「貸借対照表」と「損益計算書」を思い浮かべますが、もう一つ「キャッシュフロー計算書」というものがあります。

キャッシュフロー計算書とは、1年間や1ヶ月といった一定の期間におけるお金の流れを表すものです。

「貸借対照表」をみれば、企業の財産(資産・負債)の状況がわかり、「損益計算書」をみれば、儲かっているかどうかがわかります。

そして「キャッシュフロー計算書」では、「企業の資金がなぜ足りなくなったのか?」「儲けたお金はどこに流れたのか?」といったお金の流れがわかるようになります。

 

>>キャッシュフローの意味とは?簡単にわかりやすく解説します!

キャッシュフローの意味とは?違いやメリットなど簡単にわかりやすく解説します!
キャッシュフローは、会社の「お金の流れ」を意味しています。「キャッシュ」はお金のこと。「フロー」は流れのこと。わかりやすいですね!つまり、キャッシュフローを知っておくと、会社のお金の流れの傾向を把握することが出来ます。本記事では、キャッシュフローの意味と他の財務諸表との違いやメリットなどをお伝えしてきます。

キャッシュフロー計算書には直接法と間接法がある

②キャッシュフロー直接法と間接法

キャッシュフロー計算書の作り方には「直接法」と「間接法」があり、違いはただ1つですが、それぞれメリット・デメリットがあります。

この章では、直接法と間接法の違いとメリット・デメリットから直接法と間接法のどちらを採用するのが適しているのかをお伝えします。

 

直接法と間接法の違いはただ1つ!

さっそく直接法と間接法の違いについてお伝えします。

キャッシュフロー計算書の直接法と間接法の違いは「営業活動によるキャッシュフローの表示方法の違い」だけです。

まず、キャッシュフロー計算書はお金の流れを「営業活動によるキャッシュフロー」、「投資活動によるキャッシュフロー」、「財務活動によるキャッシュフロー」の3つの活動にわけてわかりやすく表示しています。

  • 営業活動によるキャッシュフロー
  • 投資活動によるキャッシュフロー
  • 財務活動によるキャッシュフロー

①キャッシュフロー計算書の見方

※上の画像は間接法の営業活動によるキャッシュフローの例です。

 

「営業活動によるキャッシュフロー」「投資活動によるキャッシュフロー」「財務活動によるキャッシュフロー」のキャッシュフロー計算書の3つのお金の流れのうち、「直接法」と「間接法」が関係してくるのは「営業活動によるキャッシュフロー」のみです。

そして、「投資活動によるキャッシュフロー」「財務活動によるキャッシュフロー」は「直接法」と「間接法」ともに同じ表示になります。

「営業活動によるキャッシュフロー」がどのように違うのかというと、「直接法」は営業活動によるお金の流れを営業収入、仕入、経費の支払いといった主要な取引から項目ごとに集計して作成し、「間接法」は貸借対照表・損益計算書をもとに計算して作成します。

直接法・・・主要な取引から項目ごとに集計して作成
間接法・・・貸借対照表・損益計算書をもとに計算して作成
例えば、「直接法」の場合、営業による収入で現預金がどのくらい増えたか?仕入れによる支出で現預金がどのくらい減ったか?など、取引項目によって現預金の動きを書き出します。
「間接法」の場合、売掛金の期首が40万円で期末が70万円としたら、増減は30万円です。その増減は期末に現金化されていない売掛金が30万円増えていることになるため、マイナス30万円になります。
つまり、直接法と間接法の違いは「営業活動によるキャッシュフローの表示方法の違い」であり、その表示方法が違う理由は、「何を元にして作成するか?」ということです。

よって、営業活動によるキャッシュフローの小計金額は「直接法」と「間接法」も同じになります。

①直接法と間接法の違い(正)

 

 

直接法と間接法はどっちがいい?メリット・デメリットを紹介!

それでは、「直接法」と「間接法」のどちらを選択してキャッシュフロー計算書をつくるとよいのでしょうか?

「直接法」と「間接法」のメリット・デメリットについて紹介いたします。

メリット デメリット
直接法 項目ごとの収入・支出が把握しやすい 主要な取引ごとに集計するため、手間がかかる
間接法 貸借対照表・損益計算書をもとに作るため、手間がかからない 税引前当期純利益から調整する為、収入・支出が把握しにくい

 

直接法は項目ごとの収入・支出がわかるため、取引別のキャッシュフローが把握しやすいです。

間接法は損益計算書の税引前当期純利益から調整しているため、収入・支出の内訳がわかりませんが「営業活動によるキャッシュフローと利益がなぜズレているのか」ということは、一目瞭然にわかります。

直接法は間接法より手間がかかるため、一般的には間接法を採用される企業が多いです。ただ、国際会計基準では収入・支出が把握しやすい直接法を推奨されているので、いずれは直接法が主流になるかもしれません。

もともと中小企業ではキャッシュフロー計算書の作成義務はないのですから、自社のお金の流れを把握するためだけなら、まずは手間がかからない間接法で作成するのがベストでしょう。

 

直接法と間接法の営業活動によるキャッシュフローの作り方

キャッシュフロー計算書の作り方

直接法と間接法の営業活動によるキャッシュフローの作り方を紹介します。

前章でお伝えしたように、直接法と間接法の違いは「営業活動によるキャッシュフローの表示方法の違い」であり、その表示方法が違う理由は、「何を元にして作成するか?」ということです。

直接法・・・主要な取引から項目ごとに集計して作成
間接法・・・貸借対照表・損益計算書をもとに計算して作成
それでは、直接法と間接法の営業活動によるキャッシュフローの作り方をみていきましょう。

 

営業活動によるキャッシュフローの作り方【直接法の場合】

まず、直接法の営業活動によるキャッシュフローの作り方から紹介します。

直接法は「主要な取引から項目ごとに集計して作成」しますので、作り方の手順は次のようになります。

手順1:営業による収入を集計した額を入れます
手順2:仕入による支出を集計した額を入れます
手順3:人件費による支出を集計した額を入れます
手順4:その他経費による支出を集計した額を入れます

 

【手順1:営業による収入を集計した額を入れます】

①直接法

※現金回収は、現金化できるモノなので、預金振込や小切手回収なども含まれます。

 

【手順2:仕入による支出を集計した額を入れます】

②直接法

※現金支払は、現金化できるモノなので、預金支払や小切手支払なども含まれます。

 

【手順3:人件費の支出を集計した額を入れます】

③直接法

 

【手順4:営業費の支出を集計した額を入れます】

④直接法

 

 

 

営業活動によるキャッシュフローの作り方【間接法の場合】

次に、間接法の営業活動によるキャッシュフローの作り方を紹介します。

間接法は「貸借対照表・損益計算書をもとに計算して作成」しますので、作り方の手順は次のようになります。

手順1:税引前当期純利益の額を入れます
手順2:減価償却費や貸倒引当金などを調整します
手順3:営業外収益と営業外費用、特別利益と特別損失を調整します
手順4:売上債権と棚卸資産、仕入債務を調整します

 

【手順1:税引前当期純利益の額を入れます】

⑤間接法(正)

 

【手順2:減価償却費や貸倒引当金などを調整します】

⑥間接法(正)

 

【手順3:営業外収益と営業外費用、特別利益と特別損失を調整します】

⑦間接法(正)

 

【手順4:売上債権と棚卸資産、仕入債務を調整します】

⑧間接法(正)

 

※小計下の「営業外収入」と「営業外支出」と「法人税等の支出額」は実際に支払った金額を入れたください。例えば、未収受取利息がある場合は受取利息から未収受取利息を差し引いた金額を入れます。

キャッシュフロー計算書の全体の見方はこちらの記事が参考になります。

>>キャッシュフロー計算書の見方!ポイント3つをおさえて分析しよう!

キャッシュフロー計算書の見方!3つのポイントをおさえて分析しよう!
キャッシュフロー計算書とは、一定の期間におけるお金の流れを表すものです。会社の資金の動きやその要因を調べることが出来ます。キャッシュフローを3つのポイントにおさえて分析することで、なぜ資金が足りなくなったのか?儲けた利益はどこにいったのか?といったお金の流れがよくわかり、今後の対策がとりやすくなります!

 

まとめ|キャッシュフロー計算書の直接法と間接法の違いはただ1つ!

まとめ|キャッシュフロー計算書の直接法と間接法の違いはただ1つ!

直接法と間接法の違いは「営業活動によるキャッシュフローの表示方法の違い」です。

営業活動によるキャッシュフローの表示方法が違う理由は、「何を元にして作成するか?」ということになります。

直接法・・・主要な取引から項目ごとに集計して作成
間接法・・・貸借対照表・損益計算書をもとに計算して作成

また、「直接法」と「間接法」のどちらを選択してキャッシュフロー計算書をつくるとよいのかについてメリット・デメリットを紹介いたします。

メリット デメリット
直接法 項目ごとの収入・支出が把握しやすい 主要な取引ごとに集計するため、手間がかかる
間接法 貸借対照表・損益計算書をもとに作るため、手間がかからない 税引前当期純利益から調整する為、収入・支出が把握しにくい

 

直接法は間接法より手間がかかるため、一般的には間接法を採用される企業が多いです。

国際会計基準では収入・支出が把握しやすい直接法を推奨されているとはいえ、もともと中小企業ではキャッシュフロー計算書の作成義務はないのですから、自社のお金の流れを把握するためだけなら、まずは手間がかからない間接法で作成するのがベストでしょう。

是非、キャッシュフロー計算書の「直接法」と「間接法」の違いを理解して、自社に合うほうを採用し、自社のお金の流れを把握するためにご活用ください。

株式会社マストップは、将来こうなりたいと目指す姿に向かっている経営者と一緒に伴走していくMAS監査事業をおこなっています。

当社が提供する経営計画サポートは、「現状を把握すること」「あるべき姿(目指す姿)を明確にすること」「全社員で共有すること」を促進し、ビジョンの達成、継続的な黒字経営を実現するための課題に取り組むことを支援することです。

まずは当社の中期5ヵ年経営計画立案サポート「将軍の日」をご利用ください。

また、「このままいくと5年後どうなる?」という課題を明確にする「あんしん未来診断」も随時行っております。

税務会計業務に長け、企業の未来をサポートすることに特化とした経営支援のエキスパートによるZoom解説で、経営者の方にわかりやすくお伝えする「あんしん未来診断」もあわせてご利用ください。

 

売上向上、事業拡大、人材育成、後継者問題・・・

経営の悩みは次から次へと出てくるものです。

経営者が忙しいのは
このように多くの課題があるから当然のこと。

それでも計画のない経営は
闇の中を歩いているのと同じです。

中期5ヶ年経営計画立案サポート
「将軍の日」
で経営の闇に光を灯しましょう!

弊社が提供する経営計画サポートは、「現状を把握すること」「あるべき姿(目指す姿)を明確にすること」「全社員で共有すること」を促進し、ビジョンの達成、継続的な黒字経営を実現するための課題に取り組むことを支援することです。

まずは当社の中期5ヶ年経営計画立案サポート「将軍の日」をご利用ください。

「将軍の日」の具体的な流れをみる

 

儲かっているからこれからも大丈夫」「黒字化したから借入返済も問題なくできるはず」そう思っていませんか?たとえ黒字であっても会社に現金がなくなれば、経営存続の危機です。「あんしん未来診断」を活用し、このままいくと5年後どうなるかを知ることで、一つでも多くの対策を練って会社を守りましょう。

 

\MASナビのピンタレスト/

MASナビでは、経営計画等に関する情報発信をしております。是非お役立てください。


キャッシュフロー
masnavi3116をフォローする
MASナビ