資金繰り支援って個人事業主も使えるのでしょうか?
答えは「イエス!」です。
個人事業主の方に使っていただける経済産業省の主な資金繰り支援策が3つあります。
自分の事業にあった資金繰り支援策をうまく活用して、事業を存続させて今の時期を乗り切りましょう!
【資金繰り支援の対象者】
小規模の個人事業主に限ります。【小規模の要件】
従業員20名以下・・・製造業、建設業、運輸業、その他業種
従業員5名以下・・・卸売業、小売業、サービス業【参考】経済産業省「資金繰り支援内容一覧」(https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shikinguri_list.pdf)の「企業の分類の考え方」より記載
法人と中規模の個人事業主についての資金繰り支援についてはこちらからご覧ください。
個人事業主も使える資金繰り支援3選
個人事業主も使える経済産業省の主な資金繰り支援は3つあります。
- 実質無利子
- 貸付
- 資本性劣後ローン
それぞれ、売上要件や相談窓口が違うので確認していきましょう。
資金繰り支援①売上高5%以上減少なら「実質無利子」
資金繰り支援の1つ目は、売上高5%以上減少の個人事業主の方に当初の3年間利子が補給されることです。
借入当初の3年間「実質無利子」になる!
これは大きいですね!
相談窓口は2か所あり「日本政策金融公庫」「商工組合中央金庫等」になります。
それぞれ、次の表の概要をご覧いただき、各相談窓口サイトから詳細を確認の上、お問い合わせしてください。
要件 | 受けられる支援 | 相談窓口 | 概要 |
売上高5%以上減少なら | 実質無利子 | 日本政策金融公庫 (コロナ特別貸付) |
・国民事業最大6000万円(別枠) ・設備20年、運転20年、うち据置5年以内 ・当初3年間利子補給 |
商工組合中央金庫等 (危機対応融資) |
・最大3億円(別枠) ・設備20年、運転20年、うち据置5年以内 ・当初3年間利子補給 |
資金繰り支援②売上減少幅に関係ない「貸付」
資金繰り支援の2つ目は、売上減少幅に関係なく貸付してもらえることです。
2020年2月14日より新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特別措置として、セーフティネット貸付の要件が緩和されました。
売上高の要件にかかわらず、今後の影響が見込まれる事業者も含めて融資対象になりましたので、日本政策金融公庫の窓口にお問い合わせくださいね。
要件 | 受けられる支援 | 相談窓口 | 概要 |
売上の減少幅に関係なく | 貸付 | 日本政策金融公庫 (セーフティネット貸付) |
・国民事業最大4800万円 ・設備15年、運転8年、うち据置3年以内 |
資金繰り支援③スタートアップ・再生支援等の「資本性劣後ローン」
資金繰り支援の3つ目は、事業を行うために必要な設備資金および運転資金が融資してもらえることです。
「資本性劣後ローン」といい、対象者は新型コロナウイルス感染症の影響を受けているスタートアップ企業の方、事業再生に取り組む方、新型コロナウイルス感染症の影響収束後の事業の発展または維持に向けて民間金融機関等の協調支援を受けることが可能な方等になります。
これから事業開始しようと準備していたら新型コロナ感染症の影響により事業開始、または再スタートができなくなってしまった!という方は、一度日本政策金融公庫に問い合わせてみてはいかがでしょうか?
要件 | 受けられる支援 | 相談窓口 | 概要 |
スタートアップ・再生支援等 | 資本性劣後ローン | 日本政策金融公庫 (コロナ資本性劣後ローン) |
・国民事業最大7200万円 ・貸付期限5年1ヶ月、7年、10年、15年、20年(期限一括償還) |
資金繰り支援全般に関するお問い合わせ先
資金繰り支援全般に関するお問い合わせ先は、次の通りです。
0570-783-183(平日・土日祝日 9:00~17:00)
0120-154-505(平日 9:00~19:00)
0120-542-711(平日 9:00~17:00/土曜日 9:00~15:00)
※こちらのサイトにお問い合わせいただいても相談窓口にはつながりませんのでご注意ください。
まとめ|個人事業主も使える資金繰り支援3選
資金繰り支援は、個人事業主も使えます!
個人事業主の方に使っていただける経済産業省の主な資金繰り支援策が3つありますので、各相談窓口サイトから詳細をご確認の上、是非ご活用ください。
【主要な資金繰り支援策】※個人事業主向け(小規模に限る)(2022年4月1日時点)
要件 | 受けられる支援 | 相談窓口 | 概要 |
売上高5%以上減少なら | 実質無利子 | 日本政策金融公庫 (新型コロナウイルス感染症特別貸付) |
・国民事業最大6000万円(別枠) ・設備20年、運転20年、うち据置5年以内 ・当初3年間利子補給 |
商工組合中央金庫等 (コロナ特別貸付) |
・最大3億円(別枠) ・設備20年、運転20年、うち据置5年以内 ・当初3年間利子補給 |
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売上の減少幅に関係なく | 貸付 | 日本政策金融公庫 (セーフティネット貸付) |
・国民事業最大4800万円 ・設備15年、運転8年、うち据置3年以内 |
スタートアップ・再生支援等 | 資本性劣後ローン | 日本政策金融公庫 (コロナ資本性劣後ローン) |
・国民事業最大7200万円 ・貸付期限5年1ヶ月、7年、10年、15年、20年(期限一括償還) |
新型コロナウイルス感染症の影響はだいぶ落ち着いてきましたね。
これからの未来を見据える為に、今からできる対策を1つでも多く取り組み、資金繰り支援で得た資金をどのように活用し、また返済していくのかも同時に考えましょう。
中期経営計画をはじめ、返済計画表をしっかり作ることが大切です。
自分の事業にあった資金繰り支援策をうまく活用して、事業を存続させて乗り切りましょう!
株式会社マストップは、将来こうなりたいと目指す姿に向かっている経営者と一緒に伴走していくMAS監査事業をおこなっています。
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※紹介した資金繰り支援は2022年4月1日時点になりますので、各サイトから最新情報を得るようにしてください。
※本記事は経済産業省の「資金繰り支援内容一覧」(https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/shikinguri_list.pdf)を参考に作っております。