2023年10月10日(火)
「将軍の日」を金沢市にある会場にて開催しました。
「将軍の日」とは、社長が1日で中期5ヵ年経営計画を立案するセミナーです。
今回、3社3名の企業の経営者・後継者の方にご参加いただき、税理士や担当者のサポートのもと、1日かけて会社の方向性について考えていただきました。
本記事では、将軍の日参加者の声や将軍の日がどのように行われているのかをお伝えいたします。
たった1日で中期5ヵ年経営計画が作れる「将軍の日」とは?
「将軍の日」とは、戦国時代に将軍が戦場から離れた陣営で、戦局を見極め、戦略・戦術を立てたように、経営者が日常業務から離れ、電話も来客もない環境で、会社の将来を考え抜く時間を持ち、中期5ヵ年経営計画を立てるセミナーです。
経営者の方は、いつも会社のことを考えています。
しかし、それは今月の売上であったり資金繰りであったりと直近の課題などについてがほとんどではないでしょうか?
今の課題をこなしていくことも大切ですが、それだけでは会社がどこに向かっていくのか見えません。
車の運転において出発地から目的地に着くためにはカーナビを利用します。道路工事や交通渋滞などによりルートから外れた場合はカーナビをみて元の道に戻るためにはどうすればいいか?他のルートはないか?などを確認し軌道修正します。
同じように、会社経営も現状からなりたい姿、すなわち目標にむかっていくためには経営計画が必要です。不測の事態により計画どおりにいかなくなった場合は、経営計画と現状の差異を認識し、今後の課題解決の方向性を示すことができるのです。
そのために会社経営には中期5ヵ年経営計画が必要なのです。
会社の未来をしっかり考えることは、日常業務の中ではなかなか時間を取ることができないため、「将軍の日」にて1日じっくり考えていただき、それを経営計画に落とし込んでいくことができます。
「将軍の日」の一日の流れ
「将軍の日」とは、日常業務から離れ、会社の将来を考え抜き、中期5ヵ年経営計画を立てるセミナーですが、実際どんなことをするのでしょうか?
「将軍の日」の1日の流れは次のようになっています。
10:00~10:30|導入講義
10:30~11:20|自社分析【実習 1】
11:30~12:25|経営理念・中期ビジョン【実習 2】
12:25~13:00|お昼休憩
13:00~14:45|5ヵ年数値計画【実習 3】
15:00~16:30|目標設定【実習 4】
16:30~17:30|まとめ
それでは、「将軍の日」の1日の流れがどのような感じで行われるのかみていきましょう!
10:00~10:30|導入講義
はじめに、参加者の自己紹介や意気込みなどを話していただき、そのあと講師から経営計画の目的や経営に必要な3つの要素などの導入講義を受けます。
10:30~11:20|自社分析【実習 1】
次に現状を把握するため、自社分析をします。
「販売力分析」と「体力分析」の質問に5段階評価などしていただき、分析結果をみます。
11:30~12:25|経営理念・中期ビジョン【実習 2】
午前中の最後は、経営理念・中期ビジョンを立てます。
その理由は、中期5ヵ年経営計画を立てる前に社長が「目標」を示すことが大切であるからです。
「経営理念」を明確化し、「中期目標(ビジョン)」を設定していきます。
数年後(5年後)に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」を事業規模や事業領域から考えることで、これからどこで勝負していくかということを明確にすることができます。
12:25~13:00|お昼休憩
お昼休憩では、お弁当をいただきました♪
将軍の日では、自社の未来をしっかり考える為、頭をフル回転させます。
しっかり栄養を取って午後からの経営計画書作成に力を入れていきましょう!
13:00~14:45|5ヵ年数値計画【実習 3】
午後からは、5ヵ年数値計画をしていきます。
午前中に考えていただいた、数年後(5年後)に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」を事業規模や事業領域を中期経営目標として設定します。
5年後のあるべき会社の姿を描きながら、そうなるための「売上・原価計画」、「人件費・他経費計画」、「設備・借入計画」について前向きな数値を経営シミュレーションしました。
15:00~16:30|目標設定【実習 4】
いよいよ目標設定です。
5年後に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」といった中期経営目標を改めて確認します。
中期経営計画を踏まえて、当期はどうするかという当期経営目標を決定し、数値目標と行動目標を考えていただきました。
16:30~17:30|まとめ
中期5ヵ年経営計画を達成していただく為に必要な事について、人類が月に行けた理由に基づいた「ロケット理論」を使ってご説明いたしました。
- 「目標が明確」になっていること
- 「目標達成方法」が具体化されていること
- 「達成管理の仕組み」が確立されていること
経営においても同じで、タイムリーに目標とのズレを把握し、すぐに改善の手立てが打てる仕組を持っておくことが目標を達成するために重要となります。
ロケット理論について詳しく書いてある記事がありますので、あわせてご覧ください。
1日で作る中期5ヵ年経営計画立案セミナー「将軍の日」の感想
今回の中期5ヵ年経営計画セミナー「将軍の日」に1日参加していただいた経営者・後継者の方の感想をご紹介します。
県名 | 業種・仕事内容 | 1日の感想 |
福井県 | 製造業 | 未来のビジョンが明確になるとともに、現時点での自社の立ち位置を再確認できる非常にいい機会となりました。 |
福井県 | 製造業 | 普段、会計事務所さんとできないフランクな会話の中で、自社の経営目標を作ることができた。「自社の強み・・・組織力」 |
石川県 | 保険業 | 今まで数字での計画は立てていましたが、アドバイス等をいただき、今後のビジョンが見えてきて楽しかったです。起業して8年目ですが、起業当時のワクワクを思い出しました。 |
将軍の日では、経営者・後継者ご自身で中期経営計画を立てていきます。
「自社の立ち位置を再確認」、「自社の経営目標を作ることができた」、「今後のビジョンが見えた」など、どこに向かっていいかを自分で考え、そのためにどうすればいいか考えることで、普段より濃い時間を過ごしていただけたのではないでしょうか?
巡回担当者とも税理士ともよく話し、気づきを持っていただけたことをうれしく思います。
福井からご参加いただいた2社の巡回担当者や税理士の感想は?
福井からご参加いただいたA社の税理士からの感想です!
次に、福井からご参加いただいたB社の巡回担当者や税理士からの感想です!
まずは、巡回担当者の感想からお伝えします。
新規事業で取り組みたいことも明確に認識しておられ、取り組みたい計画を数値化する過程もスムーズにされておられました。行動計画もいつまでに何をする、と明確に決められていらっしゃったので、監査担当者として計画進捗の確認や毎月の数値を確実に報告し、計画の実現のサポートをしっかりと行っていきたいと強く感じました。
担当税理士の感想です。
今回、自社の特性を踏まえた将来構想も聞けたり、主要取引先の売上が激減した際の会社への影響をシミュレーションしたりして、将来のビジョンやリスクについて共有できたのは大変良かったです。
一方で新規の取組は後継者単独で動いている実情も把握でき、目標実現には後継者伴走型のMAS監査は必要であると感じました。
まとめ|将来の目標に向かって走り続けるために「将軍の日」を活用しよう!
2023年10月10日(火)
「将軍の日」を金沢市にある会場にて開催しました。
今回も、1日かけて、じっくり自社と向きあうことで、5年後の会社の姿と進むべき道筋を考えることができ、有意義な時間を過ごしていただけたと思います。
中期5ヵ年経営計画立案「将軍の日」では、将来を見据えた経営計画を作成することが出来ます。
是非、会社の未来のために中期5ヵ年経営計画を立てていきましょう!
また、社内での幹部育成が出来ていないようで、社長が一人で抱え込んでいる雰囲気を感じました。立案した計画の実行が課題と感じました。やはり、毎月のMAS監査によるサポートが必要だと思いました。