「経営理念はうちみたいな小さな会社には必要ないよ。」
「今まで経営理念がなくても何とかなっているから必要ないだろう。」
そう思われる経営者の方はけっこうおられるのではないでしょうか?
しかし、経営理念があるかないかで社員の行動が変わるという経営者の方も少なからずおられます。
本記事では、経営理念に沿った行動ができるようになると、社員はどう変わるのか、会社がすべき対策もあわせてお伝えしていきます。
経営理念に沿った行動を社員ができるようになれば、今よりももっと社員が活き活きとし、業績もアップし、会社がどんどん良くなっていくでしょう。
経営理念に沿った行動ができる社員の3つの特徴
経営理念に沿った行動ができる社員は、企業の未来を明るくする重要な存在です。
そのような社員の行動は、他の社員にも影響を与え、組織全体のパフォーマンスを向上させます。
ここでは、経営理念に沿った行動ができる社員の3つの特徴をご紹介します。
特徴②社員の自律性が高い
特徴③社員から会社の将来性がうかがえる
順にみていきましょう。
特徴①社員の行動に一貫性がある
経営理念に沿った行動ができる社員は、行動に一貫性があります。
経営理念とは、経営者が示す「企業の活動方針を示す基本的な考え方」です。
すなわち、「この会社は何のためにどのような活動をしていくのか?」など、経営を行う上で経営者が最も大切にしていることを全社員に伝える言葉なのです。
「社会に利益還元しよう!」という経営理念であれば、社員は安易な値下げなど会社に不利益になる事は避けるようになるでしょう。「お客様の安心・安全のために」という経営理念であれば、社員はマニュアルを基本としつつも、お困りになっているお客様に丁寧な対応をするでしょう。
このように、社員一人一人が経営理念を理解し、意識が統一されれば、社員の行動に一貫性が生まれます。
特徴②社員の自律性が高い
経営理念に沿った行動ができる社員は、自律性が高い傾向があります。
経営理念があると、仕事をする上での方向性が明確になる為、「このようにするとさらにお客様が喜ぶのではないか?」と与えられた業務だけでなく、必要な行動を自ら考えて実行します。
また、「自分が学ぶことで良いパフォーマンスができるのではないか?」と常に学び続け、自己成長を図ります。新しい知識やスキルを積極的に取り入れ、経営理念を実践するための能力を高めます。
このような社員が増えると自ら成長し続ける活気のある職場となるでしょう。
特徴③社員から会社の将来性がうかがえる
経営理念に沿った行動ができる社員から会社の将来性がうかがえます。
経営理念に沿った行動ができる社員は、企業の長期的なビジョンを理解し、自分の仕事が会社の将来にどう貢献するかを考え、日々の業務を取り組みます。
そして、社員自身が仕事にやりがいを感じるようになり、商品やサービスに対する思いを語ることができるため、取引先や顧客から「この人から商品を買いたい」「この人と取引したい」と感じてもらえるようになるでしょう。
その行動が他の社員に良い影響を与え、チーム全体の士気を高めます。リーダーシップを発揮し、他の社員も経営理念に基づいた行動を取るように促します。
そうすることで、経営理念は社内外に浸透し、社会的信頼が得られ、企業価値も上がっていくことにつながります。
社員に経営理念に沿った行動を促せる3つの対策とは?
経営理念に沿った行動ができる社員を育成し、支援することが、企業の持続可能な成長に繋がります。
そのためには、経営理念を社員に浸透させ、実際の行動に結びつけるための具体的な対策が必要です。
ここでは、効果的な3つの対策を紹介します。
対策②具体的な行動指針を浸透させる
対策③経営者自身が行動で示す
順にみていきましょう。
対策①経営理念を共有する機会を作る
社員に経営理念に沿った行動を促せる対策の1つ目は、経営理念を共有する機会を作ることです。
まず、経営理念を共有するための定期的な全社員ミーティングを開催します。この場で、経営理念の重要性やその背景を説明し、社員全員が理解を深める機会を作ります。
新入社員に対しては、経営理念を紹介するオリエンテーションプログラムを実施します。会社の歴史やビジョンを共有し、新入社員が企業文化を理解できるようにします。
そのほか、社内のコミュニケーションツール(イントラネット、社内SNSなど)を活用して、経営理念に関する情報を定期的に発信します。経営陣からのメッセージや成功事例を共有し、経営理念を日常的に意識させます。
対策②具体的な行動指針を浸透させる
社員に経営理念に沿った行動を促せる対策の2つ目は、具体的な行動指針を浸透させることです。
まず、経営理念に基づいた具体的な行動指針を文書化し、全社員に配布します。例えば、「顧客第一主義」を掲げる企業であれば、「顧客からの問い合わせには24時間以内に対応する」など、具体的な行動例を示します。
そして、経営理念に基づいた行動を実践するためのトレーニングやワークショップを定期的に実施します。シミュレーションやロールプレイングを通じて、社員が具体的な行動を身につけられるようにします。
さらに、経営理念に沿った行動を取る社員を評価し、報酬を与える制度を導入します。これにより、経営理念に基づいた行動が奨励され、社員のモチベーションが高まります。
対策③経営者自身が行動で示す
社員に経営理念に沿った行動を促せる対策の3つ目は、経営者自身が行動で示すことです。
まず、経営者や管理職が経営理念に基づいた行動を日常的に実践します。例えば、顧客との接点を大切にし、積極的にフィードバックを受け入れる姿勢を見せることで、社員に経営理念の重要性を示します。
また、経営者が定期的に社員と直接対話する機会を設けます。ランチミーティングを通じて、経営理念について語り、社員からの意見や質問に答えます。
さらに、経営理念に基づいた行動によって成果を上げた事例を社内で共有します。成功した社員を表彰し、その行動を他の社員にも広めることで、経営理念に基づいた行動がいかに効果的であるかを示します。
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まとめ|経営理念に沿った行動ができる社員を育てよう!
経営理念は、「この会社は何のためにどのような活動をしていくのか?」など、経営を行う上で経営者が最も大切にしている言葉です。
経営理念に沿った行動ができる社員を育てるには、社員自身が経営理念を理解し、行動指針をもとに活動するよう共有し続ける必要があります。
だからこそ、経営者は経営理念を作って満足してはいけません。
経営理念は社内外に浸透させるからこそ、経営者の思いが多くの人に伝わり共感してもらえるのです。
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