2024年10月2日(水)
福井市のある会場にて「将軍の日」を開催しました。
「将軍の日」とは、社長が1日で中期5ヵ年経営計画を立案するセミナーです。
今回、将軍の日3回目の2社3名の経営者の方々にご参加いただき、税理士や担当者のサポートのもと、1日かけて会社の今後について考えていただきました。
本記事では、将軍の日参加者の声や将軍の日がどのように行われているのかをお伝えいたします。
たった1日で中期5ヵ年経営計画が作れる「将軍の日」とは?
「将軍の日」とは、戦国時代に将軍が戦場から離れた陣営で、戦局を見極め、戦略・戦術を立てたように、経営者が日常業務から離れ、電話も来客もない環境で、会社の将来を考え抜く時間を持ち、中期5ヵ年経営計画を立てるセミナーです。
経営者の方は、いつも会社のことを考えています。
しかし、それは今月の売上であったり資金繰りであったりと直近の課題などについてがほとんどではないでしょうか?
今の課題をこなしていくことも大切ですが、それだけでは会社がどこに向かっていくのか見えません。
車の運転において出発地から目的地に着くためにはカーナビを利用します。道路工事や交通渋滞などによりルートから外れた場合はカーナビをみて元の道に戻るためにはどうすればいいか?他のルートはないか?などを確認し軌道修正します。
同じように、会社経営も現状からなりたい姿、すなわち目標にむかっていくためには経営計画が必要です。不測の事態により計画どおりにいかなくなった場合は、経営計画と現状の差異を認識し、今後の課題解決の方向性を示すことができるのです。
そのために会社経営には中期5ヵ年経営計画が必要なのです。
会社の未来をしっかり考えることは、日常業務の中ではなかなか時間を取ることができないため、「将軍の日」にて1日じっくり考えていただき、それを経営計画に落とし込んでいくことができます。
「将軍の日」の一日の流れ
「将軍の日」とは、日常業務から離れ、会社の将来を考え抜き、中期5ヵ年経営計画を立てるセミナーですが、実際どんなことをするのでしょうか?
「将軍の日」の1日の流れは次のようになっています。
10:00~10:30|導入講義
10:30~11:20|自社分析【実習 1】
11:30~12:25|経営理念・中期ビジョン【実習 2】
12:25~13:00|お昼休憩
13:00~14:45|5ヵ年数値計画【実習 3】
15:00~16:30|目標設定【実習 4】
16:30~17:30|まとめ
それでは、「将軍の日」の1日の流れがどのような感じで行われるのかみていきましょう!
10:00~10:30|導入講義
はじめに、講師から経営計画の目的や経営に必要な3つの要素などの導入講義を受けます。
10:30~11:20|自社分析【実習 1】
次に現状を把握するため、自社分析をします。
「販売力分析」と「体力分析」の質問に5段階評価などしていただき、分析結果をみます。
11:30~12:25|経営理念・中期ビジョン【実習 2】
午前中の最後は、経営理念・中期ビジョンを立てます。
その理由は、中期5ヵ年経営計画を立てる前に社長が「目標」を示すことが大切であるからです。
「経営理念」を明確化し、「中期目標(ビジョン)」を設定していきます。
数年後(5年後)に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」を事業規模や事業領域から考えることで、これからどこで勝負していくかということを明確にすることができます。
12:25~13:00|お昼休憩
お昼休憩では、お弁当をいただきました♪
将軍の日では、自社の未来をしっかり考える為、頭をフル回転させます。
しっかり栄養を取って午後からの経営計画書作成に力を入れていきましょう!
13:00~14:45|5ヵ年数値計画【実習 3】
午後からは、5ヵ年数値計画をしていきます。
午前中に考えていただいた、数年後(5年後)に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」を事業規模や事業領域を中期経営目標として設定します。
5年後のあるべき会社の姿を描きながら、そうなるための「売上・原価計画」、「人件費・他経費計画」、「設備・借入計画」について前向きな数値を経営シミュレーションしました。
15:00~16:30|目標設定【実習 4】
いよいよ目標設定です。
5年後に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」といった中期経営目標を改めて確認します。
中期経営計画を踏まえて、当期はどうするかという当期経営目標を決定し、数値目標と行動目標を考えていただきました。
16:30~17:30|まとめ
中期5ヵ年経営計画を達成していただく為に必要な事について、人類が月に行けた理由に基づいた「ロケット理論」を使ってご説明いたしました。
- 「目標が明確」になっていること
- 「目標達成方法」が具体化されていること
- 「達成管理の仕組み」が確立されていること
経営においても同じで、タイムリーに目標とのズレを把握し、すぐに改善の手立てが打てる仕組みを持っておくことが目標を達成するために重要となります。
ロケット理論について詳しく書いてある記事がありますので、あわせてご覧ください。
中期5ヵ年経営計画を策定できる「将軍の日」の感想
今回の中期5ヵ年経営計画立案セミナー「将軍の日」に1日参加していただいた経営者の方の感想をご紹介します。
明確な目標をもとに数値に落とし込めた点が良かった。しっかりと自分の会社に向き合えた。
自社の分析はもちろん、今後の課題が整理できたのでよかったです。ありがとうございました。
経営計画の策定についてリラックスして取り組むことができて良かった。
参加いただいた経営者の方々は、数値計画だけでなく、自社と向き合えたことや今後の課題が整理できたことを喜んでいただけたようです。
今回ご参加いただいた2社の巡回担当者や税理士の感想は?
1社目は細幅織物業の経営者の方が参加されました。
巡回担当者からの感想です。
税理士からの感想です。
一方で、過去に立案した計画の実行役は社長に集中しがちで、取り組み始めた事案は放置されがちとのことでした。社長の右腕が欲しいと話されていましたが、そのような人物はなかなかいません。銀行等のコンサルに依頼することも多々ありますがコンサル料は多額にかかります。今回、将軍の日を通じて社長の経営計画実現に向けての伴走支援としてのMAS監査の必要性を理解していただいき、将軍の日は社長にとって大変重要な日なのだと感じました。
2社目は農業の経営者の方と県職員の方が参加されました。
巡回担当者からの感想です。
毎回、5か年計画策定後の2,3年で計画値を上回る実績を残されています。
社長や従業員の方々の行動力にいつも驚かされます。
売上拡大、技術面の向上、賃上げなど進めていきたいことが盛りだくさんの計画を策定しました。
今回も『5年後にこうありたい!!』という社長の思いが詰め込まれた経営計画となっていると思います。
税理士からの感想です。
今年も6月の参加を呼びかけましたが、日程の調整がつかず見送りも止む無しと思った矢先、猛暑による収穫減で売上の大幅減は免れない状況となり、今後の損益予測と資金繰り確認のため10月に参加となりました。
結果は予想される最悪の状況でも資金が回ることが確認でき一安心。資金繰りを確認できるのが強みです。
今回の将軍の日には参加者の呼びかけにより、福井県福井農林総合事務所の方にも同席いただき、異常気象、病気対策のための技術的アドバイスも拝聴しました。参加者の農業に対する本気度を窺うことができました。
まとめ|4回目以降も将軍の日に参加して会社を未来に導こう!
2024年10月2日(水)
たすき会にて「将軍の日」を開催しました。
今回は将軍の日3回目の2社3名の経営者の方々にご参加いただきました。
経営者の方からは、「3年に一度は計画を立てて、数字を見つめなおしたい!」「自分を見つめなおす時間は非常に大事とあらためて実感した!」など、将軍の日が終わる際にありがたいお言葉をいただきました。
将軍の日は定期的に参加することで、社長が思い描く未来に近づくことができます。
4回目以降も引き続き、将軍の日に参加していただき、会社の今後の発展につなげていけるよう、私たちもサポートいたします。
今回は売上分類も細かく分けて計画を立案できたため、より目標に向かっての検証が行いやすい計画が作成できたのではないかと思います。
今後は毎月MAS監査を行い、検証を行っていくことも決定しましたので、社長様が5年後なりたい会社にできるよう監査担当者として社長様をサポートさせていただきます!