2024年2月8日(木)
「将軍の日」を金沢市にある会場にて開催しました。
「将軍の日」とは、社長が1日で中期5ヵ年経営計画を立案するセミナーです。
今回、1社1名の企業の経営者の方にご参加いただき、税理士や担当者のサポートのもと、1日かけて会社の方向性について考えていただきました。
本記事では、将軍の日参加者の声や将軍の日がどのように行われているのかをお伝えいたします。
たった1日で中期5ヵ年経営計画が作れる「将軍の日」とは?
「将軍の日」とは、戦国時代に将軍が戦場から離れた陣営で、戦局を見極め、戦略・戦術を立てたように、経営者が日常業務から離れ、電話も来客もない環境で、会社の将来を考え抜く時間を持ち、中期5ヵ年経営計画を立てるセミナーです。
経営者の方は、いつも会社のことを考えています。
しかし、それは今月の売上であったり資金繰りであったりと直近の課題などについてがほとんどではないでしょうか?
今の課題をこなしていくことも大切ですが、それだけでは会社がどこに向かっていくのか見えません。
車の運転において出発地から目的地に着くためにはカーナビを利用します。道路工事や交通渋滞などによりルートから外れた場合はカーナビをみて元の道に戻るためにはどうすればいいか?他のルートはないか?などを確認し軌道修正します。
同じように、会社経営も現状からなりたい姿、すなわち目標にむかっていくためには経営計画が必要です。不測の事態により計画どおりにいかなくなった場合は、経営計画と現状の差異を認識し、今後の課題解決の方向性を示すことができるのです。
そのために会社経営には中期5ヵ年経営計画が必要なのです。
会社の未来をしっかり考えることは、日常業務の中ではなかなか時間を取ることができないため、「将軍の日」にて1日じっくり考えていただき、それを経営計画に落とし込んでいくことができます。
「将軍の日」の一日の流れ
「将軍の日」とは、日常業務から離れ、会社の将来を考え抜き、中期5ヵ年経営計画を立てるセミナーですが、実際どんなことをするのでしょうか?
「将軍の日」の1日の流れは次のようになっています。
10:00~10:30|導入講義
10:30~11:20|自社分析【実習 1】
11:30~12:25|経営理念・中期ビジョン【実習 2】
12:25~13:00|お昼休憩
13:00~14:45|5ヵ年数値計画【実習 3】
15:00~16:30|目標設定【実習 4】
16:30~17:30|まとめ
それでは、「将軍の日」の1日の流れがどのような感じで行われるのかみていきましょう!
10:00~10:30|導入講義
はじめに、参加者の自己紹介や意気込みなどを話していただき、そのあと講師から経営計画の目的や経営に必要な3つの要素などの導入講義を受けます。
10:30~11:20|自社分析【実習 1】
次に現状を把握するため、自社分析をします。
「販売力分析」と「体力分析」の質問に5段階評価などしていただき、分析結果をみます。
11:30~12:25|経営理念・中期ビジョン【実習 2】
午前中の最後は、経営理念・中期ビジョンを立てます。
その理由は、中期5ヵ年経営計画を立てる前に社長が「目標」を示すことが大切であるからです。
「経営理念」を明確化し、「中期目標(ビジョン)」を設定していきます。
数年後(5年後)に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」を事業規模や事業領域から考えることで、これからどこで勝負していくかということを明確にすることができます。
12:25~13:00|お昼休憩
お昼休憩では、お弁当をいただきました♪
将軍の日では、自社の未来をしっかり考える為、頭をフル回転させます。
しっかり栄養を取って午後からの経営計画書作成に力を入れていきましょう!
13:00~14:45|5ヵ年数値計画【実習 3】
午後からは、5ヵ年数値計画をしていきます。
午前中に考えていただいた、数年後(5年後)に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」を事業規模や事業領域を中期経営目標として設定します。
5年後のあるべき会社の姿を描きながら、そうなるための「売上・原価計画」、「人件費・他経費計画」、「設備・借入計画」について前向きな数値を経営シミュレーションしました。
15:00~16:30|目標設定【実習 4】
いよいよ目標設定です。
5年後に「どうなっていたいか」「どうあるべきか」といった中期経営目標を改めて確認します。
中期経営計画を踏まえて、当期はどうするかという当期経営目標を決定し、数値目標と行動目標を考えていただきました。
16:30~17:30|まとめ
中期5ヵ年経営計画を達成していただく為に必要な事について、人類が月に行けた理由に基づいた「ロケット理論」を使ってご説明いたしました。
- 「目標が明確」になっていること
- 「目標達成方法」が具体化されていること
- 「達成管理の仕組み」が確立されていること
経営においても同じで、タイムリーに目標とのズレを把握し、すぐに改善の手立てが打てる仕組みを持っておくことが目標を達成するために重要となります。
ロケット理論について詳しく書いてある記事がありますので、あわせてご覧ください。
定期的に中期5ヵ年経営計画を策定できる「将軍の日」の感想
今回の中期5ヵ年経営計画立案セミナー「将軍の日」に1日参加していただいた経営者の方の感想をご紹介します。
複数回参加していますが、年々見方が良い方向に変わっているのが目に見えています。この機会がないと、中々自社のことをここまで深く考えることがないので、これからも定期的に参加したいと思います。
参加いただいた経営者の方は毎年のように「将軍の日」に参加していただき、自社としっかり向き合い、進むべき道を着実にとらえています。
年に2回参加されるときもございました。
このように、定期的に中期5ヵ年経営計画を立てることで、目標達成に向かっています。
今回ご参加いただいた1社の巡回担当者や税理士の感想は?
巡回担当者からの感想です。
税理士からの感想です。
毎年参加する社長さんだったのでにぎやかな将軍の日を期待したが、残念ながら1社のみの参加だった。我々の貸し切り状態の将軍の日。
我々は社長に集中でき、講師も我々が独り占めできるということからお得感があった。
また、社長にとって参加者の数は意識になく、ただただ自社の未来について専心。
社長としての成長が感じられる。
社長自身も一年前の将軍の日との対比で成長を実感していた。
加えて、借入金の借り換え計画も初めて体験でき、利益の重要性に加えて資金の変化をシミュレーションできたのは良かった。
やはり将軍の日は良い。
まとめ|中期5ヵ年経営計画策定は定期的にしよう!
2024年2月8日(木)
「将軍の日」を金沢市にある会場にて開催しました。
今回は1社1名のご参加でした。
そんな中、経営者の方はじっくり自社と向きあうことで、5年後の会社の姿と進むべき道筋を考えることができ、有意義な時間を過ごしていただけたと思います。
ただし、世の中の情勢は日々変化していきます。
中期5ヵ年経営計画を1回作って終わりではなく、その時の情勢に合わせて中期5ヵ年経営計画を何度も見直して、なりたい姿に向けて進んでいきましょう。
会社の未来のためには、定期的に中期5ヵ年経営計画を立てて目標達成に向かっていくとよいでしょう。
普段監査している時とは違って、自社の強みや問題点等について真剣に考えたり意見を話したりする社長様の姿を見て、今後のサポートにも身が引き締まる思いでした。
システムを用いることで資金繰りの計画についても、簡単に様々な条件で試すことができ、社長様も今後について安心されていたように感じましたし、私としてもとても勉強になる1日でした。