事業再構築補助金を申請したいけど、自分がこれからしたいことは対象になるのだろうか?
どんなことをすれば、事業再構築補助金を申請して事業の再スタートをきれるのだろうか?
本記事では、事業再構築補助金を申請するための具体例を紹介していきます。
自社に当てはまる事例があれば、認定支援機関(認定経営革新等支援機関)と連携し、事業計画を策定して事業再構築補助金を申請しましょう。
事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金とは、新分野展開や業態転換、事業・業種転換、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等の事業再構築に意欲のある中小企業等を支援する事業です。
簡単に言うと、このご時世ですから経済社会に対応するために思い切った事業再構築される企業を支援しますよ!という補助金になります。
事業再構築補助金の公募の日程については令和4年3月28日(月)に六次公募の公募要領が公開されました。
ょう!
公募開始:令和4年3月28日(月)18:00
申請受付:5月下旬~6月上旬
応募締切:未定
事業再構築補助金は、予算額として令和2年度第3次補正予算で1兆1485億円が計上されており、令和3年度は5回程度実施する予定となっております。
一次公募 | 二次公募 | 三次公募 | 四次公募 | 五次公募 | 六次公募 | |
公募開始 | R3.3.26(金) | R3.5.20(木) 18:00 |
R3.7.30(金) 18:00 |
R3.10.28(木) 18:00 |
R4.1.20(木) 18:00 |
R4.3.28(月) 18:00 |
申請受付 | R3.4.15(木) | R3.5.26(水) 9:00 |
R3.8.30(月) 9:00 |
R3.11月中 | R4.2月中旬 | 5月下旬~6月上旬 |
応募締切 | R3.4.30(金) 18:00 (5/7まで延長) |
R3.7.2(金) 18:00 |
R3.9.21(火) 18:00 |
R3.12.21(火) | R4.3.24(木) | R4.6.30(木) |
採択発表 | 6月上旬~中旬 | 9月上旬 | 11月下旬 | 2月下旬 ~3月上旬 |
6月上旬~中旬 | 未定 |
1次公募採択結果はこちらから(2021年6月16日~18日発表)
今後の公募予定は、事業再構築補助金(経済産業省HP)や事業再構築補助金(中小企業庁HP)にて公開されていきますので見逃さないようにしましょう。
事業再構築補助金の対象要件や補助額・補助率、補助対象経費の内容は次のとおりです。
対象要件
申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等。
事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等。
補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。
補助額・補助率
補助額 | 補助率 | |
中小企業 (通常枠) |
100万円以上 6,000万円以下 |
2/3 |
中小企業 (卒業枠) |
6,000万円超 1億円以下 |
2/3 |
中堅企業 (通常枠) |
100万円以上 8,000万円以下 |
1/2 (4,000万円超は1/3) |
中堅企業 (グローバルV字回復枠) |
8,000万円超 1億円以下 |
1/2 |
補助対象経費
設備費のほか、建物の建設費、建物改修費、撤去費、システム購入費も補助対象です。
新しい事業の開始に必要となる研修費、広告宣伝費・販売促進費も補助対象です。
●建物費(建物の建築・改修に要する経費)、建物撤去費、設備費、システム購入費、リース費
●外注費(製品開発に要する加工、設計等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)
●研修費(教育訓練費等)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)
●クラウドサービス費、専門家経費
【注】 「関連経費」には上限が設けられる予定です。
事業再構築補助金は、予算額として令和2年度第3次補正予算で1兆1485億円が計上されており、補助金の公募は1回ではなく、令和3年度はさらに4回程度実施する予定となっております。
ということは、今から準備しても令和3年度の公募のどこかに間に合うということです。
今後、事業再構築補助金(経済産業省HP)や事業再構築補助金(中小企業庁HP)にて公開されていきますので見逃さないようにしましょう。
事業再構築補助金の具体例15選!業種別活用イメージをしよう!!
それでは、事業再構築補助金の具体例15選を紹介していきます。
事業再構築補助金の具体例を業種別に活用イメージできるように事業再構築補助金のサイトを参考に掲載させていただきました。
これからしようと思っている事業が事業再構築補助金の申請対象になるのか?という視点でみていきましょう。
飲食業の場合
喫茶店経営(具体例①)
飲食スペースを縮小し、新たに
コーヒー豆や焼き菓子の
テイクアウト販売を実施。
居酒屋経営(具体例②)
オンライン専用の注文サービスを
新たに開始し、宅配や持ち帰り
の需要に対応。
レストラン経営(具体例③)
店舗の一部を改修し、新たに
ドライブイン形式での
食事のテイクアウト販売を実施
弁当販売(具体例④)
新規に高齢者向けの食事宅配
事業を開始。地域の高齢化への
ニーズに対応。
小売業の場合
衣服販売業(具体例⑤)
衣料品のネット販売や
サブスクリプション形式の
サービス事業に業態を転換。
ガソリン販売(具体例⑥)
新規にフィットネスジムの
運営を開始。
地域の健康増進ニーズに対応。
サービス業の場合
ヨガ教室(具体例⑦)
室内での密を回避するため、
新たにオンライン形式での
ヨガ教室の運営を開始。
高齢者向けデイサービス(具体例⑧)
一部の事業を他社に譲渡。病院向け
の給食、事務等の受託サービスを
新規に開始。
製造業の場合
半導体製造装置部品製造(具体例⑨)
半導体製造装置の技術を応用した
洋上風力設備の部品製造を
新たに開始。
航空機部品製造(具体例⑩)
ロボット関連部品・医療機器
部品製造の事業を
新規に立ち上げ。
伝統工芸品製造(具体例⑪)
百貨店などでの売上が激減。
ECサイト(オンライン上)での
販売を開始。
運輸業の場合
タクシー事業(具体例⑫)
新たに一般貨物自動車運送事業の
許可を取得し、食料等の
宅配サービスを開始。
食品製造業の場合
和菓子製造・販売(具体例⑬)
和菓子の製造過程で生成される
成分を活用し、新たに化粧品の
製造・販売を開始。
建築業の場合
土木造成・造園(具体例⑭)
自社所有の土地を活用して
オートキャンプ場を整備し、
観光事業に新規参入。
情報処理業の場合
画像処理サービス(具体例⑮)
映像編集向けの画像処理技術を
活用し、新たに医療向けの
診断サービスを開始。
事業再構築ってどんなことをすればいい?20の具体例を紹介!
事業再構築補助金とは、事業再構築に意欲のある中小企業等を支援する事業です。
事業再構築には、次の5つの類型があります。
- 新分野展開・・・新たな製品等で新たな市場に進出する
- 事業転換・・・主な「事業」を転換する
- 業種転換・・・主な「業種」を転換する
- 業態転換・・・製造方法等を転換する
- 事業再編・・・事業再編を通じて新分野展開、事業転換、業種転換又は業態転換のいずれかを行う
事業再構築補助金の申請は、事業再構築の5つの類型のいずれかに該当する事業計画を認定支援機関と策定することが必要になります。
まずはこれからやっていきたいことがどんな事業再構築に該当するのをみてみましょう。
それでは、具体例(活用イメージ全体版PDF)をご紹介します。
事業再構築補助金の具体例4選【新分野展開】
事業再構築補助金の具体例として、事業再構築の類型の一つである「新分野展開」とは新たな製品等で新たな市場に進出することをいいます。
必要となる要件は次の3つです。
- 製品等の新規性要件
・・・①過去に製造等した実績がないこと、②製造等に用いる主要な設備を変更すること、③競合他社の多くが既に製造等している製品等ではないこと、④定量的に性能又は効能が異なること(※)の4つすべてを満たすこと- 市場の新規性要件
・・・①既存製品等と新製品等の代替性が低いこと、②既存製品等と新製品等の顧客層が異なること(任意要件)- 売上高10%要件
・・・新たな製品等の(又は製造方法等の)売上高が総売上高の10%以上となること(※)製品等の性能や効能が定量的に計測できる場合に限って必要
さらに詳しい要件を知りたい場合は「事業再構築指針の手引き」をご覧ください。
新分野展開の要件を満たす例はこちらになります。
車載製品の製造(具体例⑯)
新たに需要の拡大が見込まれる
医療用ライトなどの医療分野向け
製品の製造を開始
宿泊施設や観光施設などの建設業(具体例⑰)
新たに需要が増している
アクリル板などのプラスチック
加工製品の製造に着手
航空機部品の製造(具体例⑱)
新たに需要が見込まれる
半導体関連部品の製造に着手。
宿泊施設の経営(具体例⑲)
昨今のキャンプ需要を受けて、新たに
オートキャンプ場施設の経営を開始。
事業再構築補助金の具体例4選【事業転換】
事業再構築補助金の具体例として、事業再構築の類型の一つである「事業転換」とは主な「事業」を転換することをいいます。
必要となる要件は次の3つです。
- 製品等の新規性要件
・・・①過去に製造等した実績がないこと、②製造等に用いる主要な設備を変更すること、③競合他社の多くが既に製造等している製品等ではないこと、④定量的に性能又は効能が異なること(※)の4つすべてを満たすこと- 市場の新規性要件
・・・①既存製品等と新製品等の代替性が低いこと、②既存製品等と新製品等の顧客層が異なること(任意要件)- 売上高構成比要件
・・・新たな製品等の属する事業(又は業種)が売上高構成比の最も高い事業(又は業種)となること(※)製品等の性能や効能が定量的に計測できる場合に限って必要
さらに詳しい要件を知りたい場合は「事業再構築指針の手引き」をご覧ください。
事業転換の要件を満たす例はこちらになります。
航空機分野部品の製造(具体例⑳)
これまで培った精密加工技術を
用いて、新たに医療用機器の
製造を開始。
観光バス事業(具体例㉑)
新たに利用者が見込まれる
高齢者施設向けの
送迎サービスを開始。
金属加工業(具体例㉒)
これまでの金属加工技術を応用し、
新規事業として産業用ロボットの
製造を開始。
衣料品販売店の経営(具体例㉓)
すでに実施しているフィットネス関連
事業との相乗効果を念頭に、新たに
健康・美容関連商品の販売店を展開。
事業再構築補助金の具体例4選【業種転換】
事業再構築補助金の具体例として、事業再構築の類型の一つである「業種転換」とは主な「業種」を転換することをいいます。
必要となる要件は次の3つです。
- 製品等の新規性要件
・・・①過去に製造等した実績がないこと、②製造等に用いる主要な設備を変更すること、③競合他社の多くが既に製造等している製品等ではないこと、④定量的に性能又は効能が異なること(※)の4つすべてを満たすこと- 市場の新規性要件
・・・①既存製品等と新製品等の代替性が低いこと、②既存製品等と新製品等の顧客層が異なること(任意要件)- 売上高構成比要件
・・・新たな製品等の属する事業(又は業種)が売上高構成比の最も高い事業(又は業種)となること(※)製品等の性能や効能が定量的に計測できる場合に限って必要
さらに詳しい要件を知りたい場合は「事業再構築指針の手引き」をご覧ください。
業種転換の要件を満たす例はこちらになります。
農業機械のリース事業(具体例㉔)
農業に限らず多くの分野で利用が
期待されているドローンの操作を学ぶ
ための通信教育ビジネスを新たに運用。
ビル管理・施設管理業務(具体例㉕)
オフィス等の施設で需要増が
見込まれる空気清浄機の
製造販売に新たに着手。
トラックによる輸送業(具体例㉖)
これまでの事業で生産者と繋がりが
あった食料を用いたメニューを
共同で開発し、飲食店を開業。
宿泊業(具体例㉗)
在宅勤務者等をターゲットとして
旅館の客室の大半をコワーキング
スペースに改装し、新たに運営を行う。
事業再構築補助金の具体例4選【業態転換】
事業再構築補助金の具体例として、事業再構築の類型の一つである「業態転換」とは製造方法等を転換することをいいます。
必要となる要件は次の4つです。
- 製造方法等の新規性要件
・・・①過去に同じ方法で製造等していた実績がないこと、②新たな製造方法等に用いる主要な設備を変更すること、③競合他社の多くが既に製品等を製造等するのに用いている製造方法等ではないこと、④定量的に性能又は効能が異なること(※1)の4つすべてを満たすこと- 製品の新規性要件(※2)
・・・①既存製品等と新製品等の代替性が低いこと、②既存製品等と新製品等の顧客層が異なること(任意要件)- 設備撤去等又はデジタル活用要件(※3)
・・・既存の設備の撤去や既存の店舗の縮小等を伴うもの又は非対面化、無人化・省人化、自動化、最適化等に資するデジタル技術の活用を伴うものであること- 売上高10%要件
・・・新たな製品等の(又は製造方法等の)売上高が総売上高の10%以上となること(※1)製品等の性能や効能が定量的に計測できる場合に限って必要
(※2)製造業の分野で事業再構築を行う場合に限って必要
(※3)製造業以外の分野で事業再構築を行う場合に限って必要
さらに詳しい要件を知りたい場合は「事業再構築指針の手引き」をご覧ください。
業態変換の要件を満たす例はこちらになります。
アパレルショップの経営(具体例㉘)
ECサイトや注文管理システムの構築、
店頭販売からの誘導により
ネット販売を新たに開始。
レストラン経営(具体例㉙)
店舗の一部を縮小し、非対面式の
注文システムを活用した
テイクアウト販売を新たに開始。
イベント運営会社(具体例㉚)
感染リスクを抑えつつイベントを開催する
ために、ライブや展示会をバーチャル上で
再現するサービスの提供を開始。
美容室の経営(具体例㉛)
店舗を縮小し、外出の機会を減らしたいと
考える利用客や、移動が難しい高齢者向けに、
訪問美容サービスを新たに開始。
事業再構築補助金の具体例4選【事業再編】
事業再構築補助金の最後として、事業再構築の類型の一つである「事業再編」とは事業再編を通じて新分野展開、事業転換、業種転換又は業態転換のいずれかを行うことをいいます。
必要となる要件は次の2つです。
- 組織再編要件
・・・「合併」、「会社分割」、「株式交換」、「株式移転」、「事業譲渡」等を行うこと- その他の事業再構築要件
・・・「新分野展開」、「事業転換」、「業種転換」又は「業態転換」のいずれかを行うこと
さらに詳しい要件を知りたい場合は「事業再構築指針の手引き」をご覧ください。
事業再編の要件を満たす例はこちらになります。
弁当屋(具体例㉜)
吸収分割を行い、新たに病院向けの
給食などの施設給食業に着手。
パルプ装置・製紙機械(具体例㉝)
新設合併を行い、新たにマスクなどの
衛生製品の製造業を開始。
食料品製造会社(具体例㉞)
食料品製造事業を他社に譲渡し、
新たに化粧品販売事業を開始。
芸能プロダクション会社(具体例㉟)
株式交換を行い、
新たにオンライン演劇部門を構築。
まとめ|事業再構築補助金の具体例35選!申請対象になるか確認しよう!
ここまで事業再構築補助金を申請するための35の具体例を紹介しました。
自分がこれからしたい事業は事業再構築補助金の申請対象に該当していますでしょうか?
事業の再スタートをきるために、認定支援機関と連携して事業再構築補助金の申請をしていきましょう!