事業再構築補助金は、新しいことに挑戦する企業を支援する制度です。
新しいことに挑戦するためにかかる費用の一部について補助金を受け取ることができます。
事業再構築補助金の公募の日程については、令和4年3月28日(月)に六次公募の公募要領が公開されました。
公募開始:令和4年3月28日(月)18:00
申請受付:5月下旬~6月上旬
応募締切:未定
事業再構築補助金の申請をするためにはどんなことが必要なのか?
本記事では、事業再構築補助金が日程やどのように申請するのか?など事業再構築補助金についてわかりやすくお伝えしていきます。
事業再構築補助金とは?
事業再構築補助金は、新しい分野への進出や業種転換などに取り組む中小企業・中堅企業の支援を目的に創設されました。
持続化補助金などの今を乗り切るための補助金と違い、事業再構築補助金はこれからの時代を見据えた補助金制度になっており、新しい分野への進出や業種転換など新たな挑戦を考えている企業にとっては大チャンスとなっております。
しかし、大チャンスというものの、実際に補助金を受け取れるのは採択されて実際に費用の支払いをしてからになります。
したがって、事業計画に基づく投資について、自己資金もしくは金融機関から借り入れなどを検討する必要性があります。
さらに、事業計画期間内に、新たな挑戦に取り組んだ事業が継続できなくなった場合は、事業再構築補助金の返還を求められるといわれています。
せっかくもらえた補助金の返還の可能性があるなんて・・・
少し考えてしまいますね。
事業再構築補助金は、そもそも補助金の採択を受けるのが目的ではなく、企業の進むべき方向性を明確にし、事業の存続と発展に焦点を合わせた実効性の高い「事業計画」を策定し実行することで、経営力をアップさせていくことが目的となりますので、致し方ないのかもしれません。
事業再構築補助金は、いつからいつまで?
事業再構築補助金の公募の日程については、令和4年3月28日(月)に六次公募の公募要領が公開されました。
なお、本事業で複数回補助金の交付を受けることはできませんので、採択結果公表前に重複して申請することはできませんが、一次公募で不採択であった場合には、採択公表日以降に申請することが可能です。
今後の公募予定は、事業再構築補助金(経済産業省HP)や事業再構築補助金(中小企業庁HP)にて公開されていきますので見逃さないようにしましょう。
一次公募 | 二次公募 | 三次公募 | 四次公募 | 五次公募 | 六次公募 | |
公募開始 | R3.3.26(金) | R3.5.20(木) 18:00 |
R3.7.30(金) 18:00 |
R3.10.28(木) 18:00 |
R4.1.20(木) 18:00 |
R4.3.28(月) 18:00 |
申請受付 | R3.4.15(木) | R3.5.26(水) 9:00 |
R3.8.30(月) 9:00 |
R3.11月中 | R4.2月中旬 | 5月下旬~6月上旬 |
応募締切 | R3.4.30(金) 18:00 (5/7まで延長) |
R3.7.2(金) 18:00 |
R3.9.21(火) 18:00 |
R3.12.21(火) | R4.3.24(木) | 未定 |
採択発表 | 6月上旬~中旬 | 9月上旬 | 11月下旬 | 2月下旬 ~3月上旬 |
6月上旬~中旬 | 未定 |
1次公募採択結果はこちらから(2021年6月16日~18日発表)
事業再構築補助金を申請するためには?
それでは、事業再構築補助金を申請するための要件、補助額・補助率、補助対象経費など基本的な内容をご紹介いたします。
①対象となる要件とは?【対象要件】
事業再構築補助金はどんな企業が対象となるのでしょうか?
次の3つの対象要件をそろえる必要があります。
申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等。
事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等。
補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。
※補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加して策定します。金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみで構いません。
※付加価値額とは、営業利益、人件費、減価償却費を足したものをいいます。
②どれくらい補助される?【補助額・補助率】
補助額 | 補助率 | |
中小企業 (通常枠) |
100万円以上 6,000万円以下 |
2/3 |
中小企業 (卒業枠) |
6,000万円超 1億円以下 |
2/3 |
中堅企業 (通常枠) |
100万円以上 8,000万円以下 |
1/2 (4,000万円超は1/3) |
中堅企業 (グローバルV字回復枠) |
8,000万円超 1億円以下 |
1/2 |
【卒業枠とは】
400社限定。事業計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠。【グローバルV字回復枠とは】
100社限定。以下の要件を全て満たす中堅企業向けの特別枠。
① 直前6か月間のうち任意の3か月の合計売上高がコロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して、15%以上減少している中堅企業。
② 補助事業終了後3~5年で付加価値額又は従業員一人当たり付加価値額の年率5.0%以上増加を達成を見込む事業計画を策定すること。
③ グローバル展開を果たす事業であること。
③中小企業の範囲、中堅企業の範囲とは?【補助対象者】
補助金の対象者(中小企業の範囲、中堅企業の範囲)は次のとおりです。
製造業その他: 資本金3億円以下の会社 又は 従業員数300人以下の会社及び個人
卸売業: 資本金1億円以下の会社 又は 従業員数100人以下の会社及び個人
小売業: 資本金5千万円以下の会社 又は 従業員数50人以下の会社及び個人
サービス業: 資本金5千万円以下の会社 又は 従業員数100人以下の会社及び個人
注1: 大企業の子会社等の、いわゆる「みなし大企業」は支援の対象外です。
注2: 確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える場合は、中小企業ではなく、中堅企業として支援の対象となります。
注3: 企業組合、協業組合、事業協同組合を含む「中小企業等経営強化法」第2条第1項が規定する「中小企業者」や、収益事業を行う一般社団法人、一般財団法人、NPO法人等も支援の対象です。
中小企業の範囲に入らない会社のうち、資本金10億円未満の会社であること。
資本金の額又は出資の総額が定められていない場合は、従業員数(常勤)が2,000人以下であること。
補助金の対象者は、小規模事業者や個人事業主も当てはまるため、新しいことにチャレンジされる方は、事業再構築補助金の要件等に該当するかみてみましょう。
④どんな経費が補助される?【補助対象経費】
新しい事業の開始に必要となる研修費、広告宣伝費・販売促進費も補助対象です。
●建物費(建物の建築・改修に要する経費)、建物撤去費、設備費、システム購入費、リース費
●外注費(製品開発に要する加工、設計等)、技術導入費(知的財産権導入に係る経費)
●研修費(教育訓練費等)、広告宣伝費・販売促進費(広告作成、媒体掲載、展示会出展等)
●クラウドサービス費、専門家経費
【注】 「関連経費」には上限が設けられる予定です。
⑤認定経営革新等支援機関の支援がいるの?【事業計画の策定】
事業再構築補助金の審査は、事業計画を基に行われます。
採択されるためには、合理的で説得力のある事業計画を策定することが必要となります。
よって、合理的で説得力のある事業計画を策定するために、認定経営革新等支援機関の支援を受けることが要件となっているのです。
事業計画は数字の当てはめでは意味がありません。
はじめにお伝えしたように、事業計画期間内に、新たな挑戦に取り組んだ事業が継続できなくなった場合は、事業再構築補助金の返還を求められるといわれています。
事業計画が継続できずに補助金返還だなんて残念ですよね。
実現可能な事業計画にするために、認定経営革新等支援機関の支援を受けましょう。
●現在の企業の事業、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性
●事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)
●事業再構築の市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法
●実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画(付加価値増加を含む)
【認定経営革新等支援機関とは】
●認定経営革新等支援機関とは、中小企業を支援できる機関として、経済産業大臣が認定した機関です。
●全国で3万以上の金融機関、支援団体、税理士、中小企業診断士等が認定を受けています。
●中小企業庁のホームページで、認定経営革新等支援機関を検索することが可能です。
具体的な審査項目は公募要領に掲載予定です。事業化に向けた計画の妥当性、再構築の必要性、地域経済への貢献、イノベーションの促進などが審査項目となる可能性があります。
⑥補助金はいつもらえるの?【補助金支払までのプロセス】
事業再構築補助金は、事業者による支出を確認した後に支払われます。
事業者による支出を確認した後といいますが、それは原則、補助事業実施期間終了後に、補助事業実績報告書の提出を受け、補助金額の確定後の精算払いとなります。
したがって、実際に補助金が入ってくるのは採択されてから約1年後になるかもしれません。
【補助事業の実施期間】
●通常枠、緊急事態宣言特別枠
交付決定日~12か月以内(ただし、採択発表日から14か月後の日まで)●卒業枠、グローバルV字回復枠
交付決定日~14か月以内(ただし、採択発表日から16か月後の日まで)
事業計画は、補助事業期間終了後もフォローアップします。
補助事業終了後5年間、経営状況等について、年次報告が必要です。補助金で購入した設備等は、補助金交付要綱等に沿って、厳格に管理することとなります。
【補助事業の流れ】
⑦補助金申請する前にできることは?【事前準備】
補助金申請は、全て電子申請となりますので、「GビズIDプライムアカウント」が必要です。
現段階で申請を考えておられる場合は、事業計画の策定等の準備を進めておくことをおすすめします。
【現段階で準備可能な3つの事項】
●電子申請の準備
申請はjGrants(電子申請システム)での受付を予定しています。 GビズIDプライムアカウントの発行に2~3週間要する場合がありますので、事前のID取得をお勧めします。
●事業計画の策定準備
一般に、事業計画の策定には時間がかかります。早めに、現在の企業の強み弱み分析、新しい事業の市場分析、優位性の確保に向けた課題設定及び解決方法、実施体制、資金計画などを検討することをお勧めします。
●認定経営革新等支援機関との相談
必要に応じて、早めに認定経営革新等支援機関に相談してください。認定経営革新等支援機関は、中小企業庁ホームページで確認できます。
「GビズIDプライムアカウント」の申請の仕方はこちらの記事に書いてありますので、あわせてご覧ください。
⑧他に気を付けることは?【注意事項】
事業再構築補助金の主な注意事項としては、次の3つがあげられます。
事業計画は、認定経営革新等支援機関と作成することとなります。ただし、補助金の申請は、事業者自身が行っていただく必要があります。申請者は、事業計画の作成及び実行に責任を持つ必要があります。
●事業計画には審査があります
本事業では、提出いただいた事業計画を外部有識者からなる審査員が評価し、より優れた事業計画を採択します。不採択となる可能性があることにご注意ください。
●悪質な業者への注意しましょう
事業計画の策定等で外部の支援を受ける際には、提供するサービスと乖離した高額な成功報酬を請求する悪質な業者にご注意ください。
また、不正、不当な行為があった場合は、補助金返還事由となります。不正があった場合は、法令に基づく罰則が適用される可能性がありますので、十分ご注意ください。
その他、気になる点がございましたら、事業再構築補助金事務局コールセンターにお問い合わせください。
●お問合せ先●
事業再構築補助金事務局コールセンター●受付時間●
9:00~18:00(土日祝日を除く)●電話番号●
【ナビダイヤル】 0570-012-088
【IP電話用】 03-4216-4080
経済産業省より「事業再構築補助金に関するよくあるお問合せ」が公表されておりますので、お電話される前にお問い合わせ内容をご確認ください。
お問い合わせには次のようなことも書いてあります。
【事業再構築補助金に関するよくあるお問合せ】
Q39.事業計画期間内に事業を継続できなくなった場合、補助金の返還が求められるのか。
残存簿価相当額等により、補助金交付額を上限として返還を求めます。詳細は、公募要領PDFファイルを参照してください。
【「事業再構築指針」及び「事業再構築指針の手引き」に関するよくあるお問合せ】
Q3.売上高10%要件や売上高構成比要件を達成できなかった場合に補助金を返還する必要があるか。
達成できなかった場合に補助金を返還する必要はありませんが、事業計画の達成に向けて責任をもって取り組むことは必要です。
⑨具体例を知りたい!【事業再構築の事例】
事業再構築の事例は、事業再構築補助金(経済産業省HP)の「事業再構築補助金の概要」や「事業再構築指針の手引き」にも掲載されております。
事業再構築の事例をまとめた記事とあわせてご覧ください。
まとめ|事業再構築補助金はいつから公募開始?忘れずに申請しよう!
事業再構築補助金は、新しい分野への進出や業種転換などに取り組む中小企業・中堅企業の支援を目的に創設されました。
持続化補助金などの今を乗り切るための補助金と違い、事業再構築補助金はこれからの時代を見据えた補助金制度になっており、新しい分野への進出や業種転換など新たな挑戦を考えている企業にとっては大チャンスとなっております。
では、事業再構築補助金はいつからいつまででしょうか?
事業再構築補助金の公募の日程については、令和4年3月28日(月)に六次公募の公募要領が公開されました。
公募開始:令和4年3月28日(月)18:00
申請受付:5月下旬~6月上旬
応募締切:未定
なお、本事業で複数回補助金の交付を受けることはできませんので、採択結果公表前に重複して申請することはできませんが、以前の公募で不採択であった場合には、採択公表日以降に申請することが可能です。
一次公募 | 二次公募 | 三次公募 | 四次公募 | 五次公募 | 六次公募 | |
公募開始 | R3.3.26(金) | R3.5.20(木) 18:00 |
R3.7.30(金) 18:00 |
R3.10.28(木) 18:00 |
R4.1.20(木) 18:00 |
R4.3.28(月) 18:00 |
申請受付 | R3.4.15(木) | R3.5.26(水) 9:00 |
R3.8.30(月) 9:00 |
R3.11月中 | R4.2月中旬 | 5月下旬~6月上旬 |
応募締切 | R3.4.30(金) 18:00 (5/7まで延長) |
R3.7.2(金) 18:00 |
R3.9.21(火) 18:00 |
R3.12.21(火) | R4.3.24(木) | 未定 |
採択発表 | 6月上旬~中旬 | 9月上旬 | 11月下旬 | 2月下旬 ~3月上旬 |
6月上旬~中旬 | 未定 |
今後の公募予定は、事業再構築補助金(経済産業省HP)や事業再構築補助金(中小企業庁HP)にて公開されていきますので見逃さないようにしましょう。