5W2Hで事業計画の土台を!夢を見える化して実現可能な計画を作ろう!!

5W2Hで事業計画の土台を!実現可能な計画にしよう!! 経営計画

「自分の店を開きたい」「自分のサービスを形にしたい」そう思ってはいるけれど、何から始めればいいのかわからなくて、立ち止まっていませんか?

夢を実現する第一歩は、頭の中のアイデアを「見える化」すること。そしてその土台づくりに役立つのが、シンプルな7つの質問「5W2H」です。5W2Hは「なぜ・何を・誰が・いつ・どこで・どうやって・いくらで」を答えていくだけで、あなたの事業計画が自然と形になっていきます

本記事では、初心者でもすぐに実践できる5W2Hの使い方から、実際の事業計画への落とし込み方までをやさしく解説。あなたの「やりたい」を「できる」に変えるヒントが、きっと見つかります。

 

なぜ5W2Hで事業計画の土台を作るのか?

なぜ5W2Hで事業計画の土台を作るのか?

事業計画を立てようとすると、いきなり難しい表や数字を作りたくなってしまうかもしれません。でも、そもそも「なぜ・何を・誰に・いつ・どこで・どうやって・いくらで」やるのかが曖昧なままだと、どんなに立派な資料を作っても意味がありません。

そこで役立つのが「5W2H」という考え方です。「5W2H」は、事業の全体像をシンプルな7つの質問で整理する方法です。

 

5W2Hは「考える順番」を教えてくれる

5W2Hは、アイデアを一つずつ丁寧に言葉にしていく道しるべのようなものです。

  • なぜ(Why)この事業を始めたいのか?
  • 何(What)を提供するのか?
  • 誰に(Who)届けたいのか?
  • いつ(When)始めるのか?
  • どこで(Where)展開するのか?
  • どうやって(How)実行するのか?
  • いくら(How much)で売って、どのくらいかかるのか?

この7つの質問に答えるだけで、頭の中のモヤモヤがスッと整理されて、計画の「土台」が出来上がってきます。

 

言葉にすることで、自分の考えが「見える化」される

多くの人が、事業アイデアを「なんとなく良さそう」と感じていても、それを具体的に言葉にできずに止まってしまいます。でも、5W2Hで言語化すると、自分の考えが紙の上に「見える」ようになります。

そうなると、自分一人で考えるときも、誰かに説明するときも、グッと説得力のある内容になるのです。

 

初心者こそ、最初に5W2Hを使うべき

「事業計画は難しそう」と感じる方にこそ、5W2Hはおすすめです。なぜなら、数字や専門用語を使わなくても、まず「あなたの想い」を形にできるからです。

そして、5W2Hで作った土台の上に、売上の予測や資金計画などの「数字の話」を積み上げていけば、無理なく自然に、立派な事業計画が完成していきます。

 

5W2Hで事業計画の土台を作る方法

5W2Hで事業計画の土台を作る方法

ここからは、5W2Hの7つの項目を使って、実際にどうやって事業計画の土台を作るのかをステップごとに見ていきます。

はじめて事業計画に取り組む人でも、1つひとつの問いに答えていくことで、自然と「やるべきこと」「準備すべきこと」が整理されていきます。順に見ていきましょう。

 

【Why|なぜ?】事業を始める目的・背景を明確に

まず最初に大切なのは、「なぜその事業をやりたいのか?」という自分の原点を見つめることです。

自分の原点を見つめるということは、思いつきや流行ではなく、自分の中にある動機や課題意識を言葉にすること。

たとえば、在宅ワークが増えたけれど、自宅では集中できない。そのような経験から、落ち着いて作業できるカフェを自分で作りたいと思ったといった感じです。

このように、自分や身近な人の「困りごと」から出発してもOKです。

「Why」を明確にしておくことで、計画にブレがなくなり、金融機関などに説明する時にも説得力が出ます

 

【What|何を?】提供する商品・サービスの定義

次に「あなたの事業では、何を提供するのか?」を具体的に考えます。

ただ「カフェをやりたい」「ネットショップを始めたい」だけでは不十分で、どんな特徴やこだわりがあるのかまで言語化することが大切です。

たとえば、自家焙煎コーヒーと、長時間いても疲れにくい椅子や静かな環境を整えた「作業がはかどるカフェ」を提供するといった感じです。

「What」を明確にすることで、他のお店との違いや、お客様にとっての魅力が伝えやすくなります。

 

【Who|誰が?】ターゲットと自社の体制を明確に

ここからは「誰にサービスを届けるのか?」「誰がその事業を行うのか?」という人の部分を整理します。

事業は、「誰の悩みをどう解決するか」がカギになります。だからこそ、お客様像をできるだけ具体的にイメージすることが大事です。

たとえば、ターゲットは20代〜40代の在宅ワーカーやフリーランスで集中して仕事ができる場所を探しているといった感じです。

「誰の悩みをどう解決するか」をイメージしたら、次に誰が運営するのか(自分だけなのか、仲間がいるのか)を書くことで、体制や役割分担も明確になります

 

【When|いつ?】事業の開始時期・スケジュール

「いつ始めるのか?」「いつまでに何を終えるのか?」というスケジュール感も、事業計画には欠かせません。

ぼんやり「そのうちやりたい」ではなく、具体的な日付や月、ステップごとの期間を決めましょう。

たとえば

  • 2025年12月:物件契約
  • 2026年1月〜2月:内装工事
  • 2026年3月中旬:プレオープン
  • 2026年4月1日:グランドオープン

といった感じです。

スケジュールを立てることで、やるべき準備が逆算できるようになりますし、融資や補助金の申請タイミングも逃しません。

 

【Where|どこで?】事業を展開する場所・販路

次に考えるのは「どこでサービスを提供するのか?」という場所や販売経路(販路)です。

事業の「場所」は、リアルな立地(店舗・事務所など)だけでなく、オンライン(ECサイト・SNS)で展開するのかどうかも含まれます。

まずは、「お客様がどこにいるのか」「どこなら見つけてもらえるのか」をイメージしてみましょう。

たとえば、店舗は、住宅街に近くて静かな場所を選定。最寄駅から徒歩5分で、近隣にオフィスやマンションも多く、リモートワーカーが多い地域。加えて、SNSを通じて遠方のお客様にも店の雰囲気を発信していくといった感じです。

「どこでやるか」は、集客にも収益にも影響する要素なので、事前のリサーチがとても大切です

 

【How|どうやって?】事業の進め方や手段

さらに「どのような方法でその事業を運営していくか?」という実行の手段や仕組みを考えていきます。

この項目では、以下のような内容を整理しておくとよいでしょう。

  • 販売・提供の方法(店舗接客、ネット販売、出張サービスなど)
  • 集客方法(SNS、チラシ、紹介、広告など)
  • 運営体制(スタッフの役割や仕入れの流れ)

たとえば、店舗内でのカウンター注文を基本とし、キャッシュレス決済を導入。集客はInstagramとGoogleマップのレビューを活用し、オープン前からプレ告知を行う。仕入れは地元の焙煎所と契約して週1回納品を受けるといった感じです。

「どうやって実現するか」が明確になると、行動の優先順位がつきやすくなります。逆にこの部分が曖昧だと、現場で混乱しやすくなるので注意が必要です。

 

【How much|いくらで?】収支計画・価格設定

最後に大切なのが、「お金」の計画です。どんなに素晴らしいアイデアでも、収支が見込めなければ事業として成立しません。

この項目では主に「商品・サービスの価格設定」「売上の見込み(月ごとの想定客数×単価など)」「原価や経費、利益のバランス」「開業資金と調達方法(自己資金、融資など)」などを考えます。

たとえば

  • 客単価は1,200円で、1日35人の来店を想定 → 月の売上は約100万円
  • 家賃・人件費・仕入れなどの経費が月80万円 → 月20万円の黒字を目指す
  • 開業費用は約800万円。うち300万円は自己資金、500万円は日本政策金融公庫からの融資を予定

といった感じです。

価格設定に迷ったら、同業他社を調べたり、仕入れと利益率から逆算したりしてみましょう。数字が苦手でも、ざっくりでもいいので一度「見える化」してみることが大切です。

 

5W2Hで立てた事業計画の土台を事業計画に当てはめよう

5W2Hで立てた事業計画の土台を事業計画に当てはめよう

5W2Hで考えた内容をもとに、事業計画書のかたちにまとめていくステップです。

事業計画書にはいろいろな形式がありますが、金融機関や支援機関への提出書類などでよく使われる構成は、以下の5つです。

  • 現況
  • 経営上の課題と具体策
  • 新商品(新サービス)の内容
  • 数値計画
  • 行動計画

順にみていきましょう。

 

現況|今の自分の状況を伝える

まずは「現在の状況」を整理しましょう。事業を始める前に、どんな思いがあるのか・どんな環境にあるのかをまとめる項目です。

【Why】や【Who】【Where】などの5W2Hの要素が活きてきます。

例:
コロナ禍以降、リモートワークが一般化する中で、自宅以外で仕事ができる落ち着いた空間へのニーズが高まっている。現在、私は都内に住んでおり、近隣には在宅ワーカーやフリーランスが多く、静かに集中できる場所が不足していると感じている。

初心者の方は、「自分がなぜこの事業をやろうと思ったのか?」をそのまま書くくらいの感覚で大丈夫です。

 

経営上の課題と具体策|どう解決するかを考える

次に、現在の状況や市場環境の中で、どんな課題があり、それをどう解決しようとしているかを書きます。

【Why】【How】【Who】などをもとに、アイデアの説得力を高めましょう。

例:
<課題>
リモートワーカー向けのカフェは都心に偏っており、住宅街エリアでは選択肢が少ない。
<対策>
自宅近くの静かなエリアに「作業しやすさ」を重視したカフェを開業し、長時間利用しやすい環境・設備(Wi-Fi・電源・静音空間)を整備する。

ポイントは、「ニーズがある → まだ十分に満たされていない → 自分が応える」という流れで書くことです。

 

新商品(新サービス)の内容|何を提供するかを明確に

この項目は、【What】【How】【How much】の部分を活用して、提供する商品・サービスの具体像をわかりやすく伝えるところです。

例:
・自家焙煎コーヒーと、軽食メニューを提供するワークスペース型カフェ
・1人席や静音ゾーンを設け、集中しやすいレイアウトにする
・注文はキャッシュレスで効率化し、長時間滞在も歓迎する料金設計に

この部分では、「ただのカフェではない」「うちの特徴はココ!」という差別化ポイントも盛り込むと効果的です。

 

数値計画|売上・利益・資金の見通しを立てる

ここでは、【How much】の考えをベースにして、お金に関する見通しを書いていきます。

初心者の方は難しく感じるかもしれませんが、最低限「開業資金はいくら必要か」「どこからお金を調達するか(自己資金、融資など)」「売上・利益の見込み(月単位でざっくりでも可)」の3点を書ければOKです。

例:
・初期費用:約800万円(内訳:内装費400万円、設備200万円、運転資金200万円)
・資金調達:自己資金300万円+融資500万円
・売上見込み:客単価1,200円 × 平均35人/日 × 25営業日=月売上約105万円
・経費:家賃、人件費、原材料費などを含めて月80万円を想定 → 月間黒字見込み25万円

大まかな数字でもよいので、「儲かりそうかどうか」を自分の目で確認することが大切です。

 

行動計画|いつ・何を・どう進めるか

最後に、「どのようなスケジュールで事業を進めていくか?」を具体的に示します。

事業のスケジュールを具体的に示すには【When】【How】の情報を時系列に整理する作業が必要です。

例:
・2025年12月:物件契約・融資申請
・2026年1月〜2月:内装工事・設備導入
・2026年3月:スタッフ研修・SNS告知・プレオープン
・2026年4月:グランドオープン

ガントチャートなどで事業のスケジュールを可視化すると、金融機関や支援機関にも伝わりやすくなります。

 

まとめ|5W2Hで事業計画の土台を作って夢を実現していこう!

まとめ|5W2Hで事業計画の土台を作って夢を実現していこう!

「やりたいことはあるけれど、何から手をつけたらいいかわからない」
そのような時こそ役立つのが、5W2H(なぜ・何を・誰が・いつ・どこで・どうやって・いくらで)というシンプルな考え方です。

今回ご紹介したように、7つの問いに一つずつ答えていくことで、
あなたの頭の中にあるアイデアが、事業計画というかたちに変わっていきます。

特に事業計画は、次のような場面で必要不可欠です。

  • 創業融資や補助金の申請をするとき
  • 家族や仲間、パートナーに自分の想いを伝えるとき
  • 自分の行動に迷いが出たときの「道しるべ」として

事業計画とは、単なる書類ではありません。あなたの夢を実現するための「設計図」であり、成功に向かう「地図」でもあります

5W2Hは、その設計図の土台を作るための、最も身近でわかりやすいツールです。まずはノート1ページでも、エクセル1シートでも構いません。あなた自身の言葉で、「なぜ」「何を」「どうやって」などを書き出すことから始めてみましょう。

5W2Hで描いた未来が、あなたのビジネスの第一歩になります。
あなたの夢、ぜひ形にしていきましょう!

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